立憲民主主義の確立にむけて

            

48回衆議院議員選挙にあたって

 目次

 1状況の概要

 2改革の経緯

3保守とは

    4日本型ファシズム

   6統治構造と格差

7構造変動

 8再生戦略         

4日本型ファシズム(日本型ファシズムの特性)

 ・丸山眞男は「超国家主義の論理と心理」の著し、日本を敗戦に導いた「超国家主義」(全体主義と軍国主義)、つまり国家統治の論理とそれに追随した意識的、無意識的な心理や行動様式や精神構造を分析した。

 ・日本ナショナリズムの「ウルトラ化」の起点を明治憲法と教育勅語に表された天皇への政治権力と精神的権威の同時的な集中過程に見出している。近代日本は天皇への権威と権力の一体化によって幕府およびその他の封建的権力の多元的支配を天皇に向かって一元的に集中化し、整然と組み立てることで成立した。

 ・明治国家体制は国家主権者である天皇が精神的権威と政治的権力を一元的に占有することで、国家活動はその内容的正当性の規準を自らの内に「不可侵の国体」として持つことになった。

 ・日本型ファシズム(皇国ファシズム)の特性は、軍部および官僚という既存の国家機構の内部における政治力を主たる推進力として進行したことにある。他方、ドイツやイタリアのファシズムは、国家機構の外部から主としてナチス党やファシスト党が中心となって、排他的ナショナリズムと攻撃的暴力によって市民社会の諸力を動員して国家機構を占拠した。その党首が中心となって独裁政権を樹立し、市民の不満と不安を煽って国内外に市民の敵をつくり人権の抑圧や対外侵略戦争を強行した。

 ・明治憲法下では高級官僚や軍部上層の支配階層の精神構造は自由な主体的意識が存在せず、各人が行動の制約を自らの良心のうちに持たず、より上級の者(天皇という究極的価値に近い者)の存在によって規定され、独裁観念に代わって「抑圧の移譲」による精神的均衡の保持というべき上から下への無責任な責任転嫁現象が発生する。上からの圧迫感を下へ恣意の発揮によって順次に移譲していくことによって全体のバランスや統合が維持される無責任なシステムであり、近代日本が封建社会から受け継いだ「負の遺産」であり、現在でも大企業や官僚組織の不祥事を生み出している。

 ・他方、西欧近代国家は政治権力の中立性や形式性の擬制性を特徴とする。つまり、真理や道徳とかの内面的価値に関して中立的立場をとり、そうした価値の選択と判断はもっぱら他の社会集団ないしは個人の良心に委ね、国家主権の基礎を内面的価値から捨象され、「法の支配」の原理に基づく純粋に形式的な法機構の上に置いている。

 ・その結果、日本では、英米の立憲民主主義を推進した個人の自由と社会の秩序を守っていくことを目指す自覚的なリベラル民主主義はついに形成されることはなかった。

 

 

このページはクリエイト関西21が作成しました。20171015