「クリエイト関西21」の趣意書(案)

  現在、西欧先進国が近代化過程で築いてきた資本主義市場システム、国家主権システム、民主主義システム、科学技術システムが行き詰まり、マネー主導のハイパー・グローバリゼーションが国家主権と民主主義に対して軋轢を生させ、国際社会においては米国、ロシア、中国等が覇権を争い、途上国では所得格差が拡大し民族紛争や地域紛争多発化させ、地球環境の悪化を招いている。

 ニーアル・ファーガソン・ハーバード大学教授によると、その根本原因は西欧諸国がいち早く近代化し世界文明の中心地として世界に広めてきた「民主主義」、「資本主義」、「法の支配」、「市民社会」という近代文明の4つの基本要件の複合的な社会的基盤となる「法と制度」が劣化してきていることにあり、その結果、リーマンショック以降、我が国やEU諸国では、巨額の財政支出と中央銀行の金融緩和政策にも拘らず、経済成長の低迷と出生率の低下から脱出できないでいる。

 一方、広井良典・千葉大学教授によると、長い人類文明の時間軸上の視点からは、現代は産業革命から始まった近代文明がポスト成長の定常期に入っており、「新たな文明のパラダイム転換」を図ることで、福祉、環境、文化、まちづくりといったローカルな価値創造が中心となる成熟社会が形成され、グローバルな諸課題も解決される可能性がある。

  しかし、我が国では人口減少・超高齢化社会となり、デフレ経済が続く中で閉塞感がひろがり、多くの中間階層にとって明るい未来が展望出来ない希望喪失社会となっている。

 未来に希望を持てる社会を構築していくには、個々人がグローカルな複眼的視野をもってハイパー・グローバリゼーションにおける我が国の立ち位置を認識しつつ、自らが生活する身近な地域社会において地域住民が協働して地域課題の解決に努力して、「豊かさと自由」を追求していくことで21世紀の日本型成熟社会モデル」が形成されていく。

 これまで、関西は古代から東西文明を融合・洗練し独自の「和の文明」を創出しつつ「日本のアイデンティティ」を形成し、現代では伝統文化や世界遺産を受け継ぎながらノーベル賞学者等多数の世界的人材を輩出している「文化首都圏」である。これからの関西はグローカルな視点に立って地域ガバナンス、地域マネジメント、科学技術、まちづくり等の諸領域において新たな価値を創造して、アジア太平洋地域において「開かれた魅力あふれる新文化首都圏」を構築し21世紀の日本型成熟社会モデル」の形成を先導していくことが求められています。

  そのため、このたび関西州広域計画研究会有志と元インターシティ研究会有志が連携して、グローカルな視点からインターディスプリナリーに関西創生戦略を自由に提言していくクリエイト関西21」を設立することになりました。

当面、「クリエイト関西21:フォーラム」をサイバー上に立ち上げ、「クリエイト関西21」の理念、基本原則、研究テーマ、組織運営等について、志のある人々の意見を求め、その集約後、正式にクリエイト関西21」を設立します。

                           201412月吉日

 クリエイト関西21設立発起人;上田雅治(関西州広域計画研究会・幹事)  

                池田順一(元インターシティ研究会・世話役)